日本音楽集団
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ベアテ・ゴードンさん死去のニュース(2013年1月3日)
 新年早々に申し訳ない話ですが、1月3日の各紙に「ベアテ・ゴードンさん死去(89歳)」というニュースが報道されました。ゴードンさんは第二次大戦後、連合国軍総司令部(GHQ)民政局のスタッフとして日本国憲法の起草作業に携わり、男女平等に関する条項(24条)を書き上げた人。ゴードンさんのお父様は国際的なピアニスト、レオ・シロタ氏。作曲家山田耕筰氏から東京音楽学校(現東京芸大)教授に招かれたシロタ氏に伴って29年に来日、その時ゴードンさんは5歳、約10年間を日本で過ごしました。

 ゴードンさんは後にニューヨークのジャパン・ソサエティーなどに勤務、日米交流を進められ、日本音楽集団のアメリカ公演ではしばしばお世話をしてくださいました。1994年10月のニューヨークフィルとの共演、三木稔作曲《急の曲》(第21次海外公演アメリカ)の際にはコンサートの記事を朝日新聞に送ってくださいました(下部に添付)。日本にも良くこられてお会いすることもありました。「やー、三木さん、田村さん!」と、 気さくに声をかけて下さる人でした。娘のニコルさんは「母は生前、憲法の平和、男女同権の条項を守る必要性を訴えていた。改正には総じて反対だった。供物で弔意を示したい場合は、代わりに護憲団体「九条の会」に寄付してほしい」とのこと。
2013年1月

「真珠の首飾り」(ゴードンさんを主人公に書いた作品)/ジェームス三木作
青年劇場公演後のパーティーで
「真珠の首飾り」終演後のパーティーで
女優の浦吉りかさんと一緒に
1994年11月10日付 朝日新聞


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