2011年度・日本音楽集団夏期合奏講習会に参加して |
思い起こせば3年前、師匠であり、日本音楽集団の団員でもある山田明美先生より「こんなのがあるけど、もしよければどう?」と講習会のチラシを渡されました。ノリのいい(単に怖いもの知らずとも・・・)私たち、何も考えることなく「はい、参加します」と即答したような気がします。以来3年続けて名古屋から仲間とともに参加させていただいております。
今年は両日ともに長沢勝俊先生の作品でしたので、「あ〜、どっぷりその世界にひたれるなぁ」とワクワクしながらの参加となりました。しかしながら私は長沢先生の曲を聴くのは好きなのですが、あの何とも言えないかわいらしいメロディーや、やわらかく歌うようなフレーズがどうにもうまく表現できず、演奏するのはちょっと苦手なのです。でも指揮の田村拓男先生をはじめとする講師の先生方の、身振り手振りを含めた個性的かつ絶妙な指導によって、音色が変わっていき、それが感じられた瞬間「講習会に参加してよかったなぁ」と幸せな気分になりました。とはいえ、なかなか思うように手は動いてはくれませんが・・・。そんなジレンマを抱えつつも、めったにどころか講習会以外では合奏したことのない、琵琶や打楽器と一緒に演奏できる、それだけでも私にとっては大きな感動なのです。この貴重な体験によって、彩り豊かな演奏へとつなげていけたらいいなと思います。
2日間とも講習会の後は講師の先生方によるミニ・コンサート。これも毎年とても楽しみにしているのです。いつも通常のホールで行われるコンサートの時は、音重視で真ん中あたりに座ることが多いのですが、この時は別です!間近で見て、聴いて、楽しむのです。中でも琵琶はあの近さで聴くと本当に染み入るようで、「え〜、こんなに素敵なものだったのね!」とその魅力に開眼させられたのも、このミニ・コンサートでした。そして二十絃や十七絃は、「どうしたらあんな風に手が動くのかしら」とか「こういう音色を出すには一体どんな弾き方をしているのかな」などいろいろ考えながら、感じながら聴くため、ついつい肩に力がはいってしまいます。他にも打楽器の多様な表現力に驚き、三味線の迫力ある撥さばきに圧倒され、尺八や笛の包み込むような音色に心なごみ、あっという間に時間がすぎてしまいます。
最後になりましたが、講習会の参加者同士、お昼を食べに行ったり、懇親会に参加することによって連絡先を交換したりして交流が生まれます。昨年参加したときに私は広島から参加していた方とアドレスを交換しました。今年の春、名古屋で演奏会があった時、とりあえずお知らせだけでも、と思ってご案内をしたところ、お友達やお母様も一緒にはるばる広島から4人で聴きにきてくれました。これも講習会に参加したからこその縁だなぁ、ととてもうれしく思いました。演奏だけでなく、交流の幅も広がるこの講習会、前もっての準備や当日のサポート、後片付けなどしてくださる講師の先生方にはただただ感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
Hさん
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